おといれだより 平成24年9月号(No.372) から、一部内容のご紹介

おといれだより 平成24年9月号(No.372)
【 目次 】

◆日本人の躾(第33回) 「教育勅語」 -日本精神-
◆お釈迦さまが残していった宇宙の法則(第62回) 「三宝(さんぽう)」
◆仏事講座「もっと知りたい仏の世界」 ~『南無大師遍照金剛』の意味について~
◆困ったときのヒント 「空海のことば」 ~説くこと勿れ己れの長~
◆「ぴんぴんころりとなるために」 不機嫌な気分になったとき、どうすれば?
◆妙喜の密教料理 「甘~い さつまいもごはん」
◆自然カレンダー 【長月(ながつき)】 「新暦、旧暦、六曜、二十四節季、旬の食べもの」
◆密教占い あなたの9月を占う
◆八幡大師大日寺 九月の行事案内ほか



◆日本人の躾 「教育勅語」 -日本精神- <平成24年9月号より>


教育勅語

「和尚さん、たいへんな中国大使がいたものですね」

「だれのことだい?」

「いわずと知れた、日本の全権中国大使として、いま北京にいる丹羽宇一郎のことですよ。あの男は、石原都知事が(尖閣諸島を東京都が買う)という話を聞いて、こういったんです。〝そんなことをしたら中国に怒られる!〟って」

「そりゃイチゴくん、大使は向こうの味方じゃないか!」

「しかもですよ、インタビューをした記者に対して〝日本は中国の属国になれば、幸せに暮らせるのに〟といった、という話です。なんちゅう恥知らずな大使でしょうね!」

よほど腹にすえかねたらしいイチゴくんは、口をとがらせて、わめくのです。

「その中国大使は、いくつかね?」

「たしか昭和十四年生まれだから七十三〜四才です」

「ははぁ、終戦のときは五〜六才だから〈教育勅語〉を知らないだろうな」

「えっ、教育勅語って何ですか?」

「それは明治二十三年十月三十日に明治天皇が(日本人の教育に関するお考え)を示されたお言葉だ。
イチゴくんは中国残留孤児だったから知らないのも無理もないが、和尚たちが小学生の頃は、毎朝モーニング姿で白手袋をつけた校長先生が〈御真影〉といって天皇陛下、皇后陛下のお写真の前で、厳かにまるで神主さんの祝詞のような口調で、教育勅語を読み上げるのを、生徒たちは、だまって頭を下げて聴かされていたもんだよ」

「どうして、それがそんなに大切なお言葉なんですか?」

「イチゴくんは日露戦争を知っているかい?」

「ええ、去年NHKの大河ドラマ〈坂の上の雲〉をずっと見ていました」

「そりゃ都合がいい。明治三十七年の二月に、ロシアに宣戦布告をしたときは(東アジアの小さな国に住む鼻ペチャで黄色い顔の猿が、世界一の大国ロシアと戦うなんて…)とバカにされていた。
その日本が、翌年一月には旅順のロシア軍を降参させ、三月には奉天を占領、五月には世界一の海軍を誇っていたバルチック艦隊を撃沈させたので、世界中の国が驚いた。
〝あの日本兵の強さは何だ?〟と探し求めたあげく、たどり着いたのが、日本精神を育てた、明治天皇が発行された「教育勅語」であった。
そこで各国からの要望にこたえた明治政府は英語、ドイツ語、ロシア語、フランス語、中国語に翻訳させて、各国へ講師をさし向けて〈教育勅語〉を講演させた。
その結果、各国では、教育勅語を基にした道徳教育が始まったのだ」

「へぇー、そのありがたいやつを拝ませてください」

「よし、分かった」



「あっ、こりゃダメです。僕の手におえません」

「しかし、これはほとんど漢字だぞ」

「でも、高等すぎます。もうすこしやさしく解釈してくれませんか?」

「じゃあ、それは来月号でな…」




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