おといれだより 平成25年6月号(No.381) から、一部内容のご紹介

おといれだより 平成25年6月号(No.381)
【 目次 】

◆日本人の躾(第42回) 「思い上がり」 -猫と坊主の高上がり-
◆お釈迦さまが残していった宇宙の法則(最終回) 「霊験あらたかな写経の功徳 その2」
◆仏事講座「もっと知りたい仏の世界」 ~四国巡拝の心得を教えてください~
◆声明演唱会レポート ~第3回~
◆知っていますか?「暮らしに生きてる仏教語 -解説編-」
◆妙喜の密教料理 ~豆腐の唐揚げ~
◆自然カレンダー 【水無月(みなづき)】 「新暦、旧暦、六曜、二十四節季、旬の食べもの」
◆密教占い あなたの6月を占う
◆八幡大師大日寺 六月の行事案内ほか



◆日本人の躾 「思い上がり」 -猫と坊主の高上がり- <平成25年6月号より>


思い上がり

「えらいことになりましたねぇ。和尚さん!」

マッサージを始めるやいなや、イチゴくんの口からいきなり言葉が飛び出した。

「うーむ!」

「こんなことって前代未聞ですよね。だって一ヵ月の中に、とんでもない事件が続けざまに三つも起こるなんて!!」

「うむ。世間じゃどういってる?」

「まずは高野山総本山の不祥事です。
内局の宗務総長といえば、俗世間では内閣の総理大臣でしょ。
その総長が全国三千七百ヶ寺から集めた宗費を事もあろうに商品相場に手を出して七億近い借金を作ったあげく、宗会議員からは不信任案が決議され辞職を迫られたが、これを断って逆に宗会を解散させてしまった独裁者です。
 つぎは鹿児島にある最福寺という寺の住職です。朝鮮総連が税金も払わないで居座っているビルを政府がようやく取り上げて総連を追い出すために競売にかけたのを、この住職が四十五億円で落札して〝再び総連に貸すつもりだ!〞と言ったのが問題です」

「だって落札価格は相場が二十一億円だというじゃないか?」

「和尚さん!あの住職の信者はパチンコ屋が多いという話ですよ。
と、いうことはパチンコ屋の総元締めは北朝鮮です。
しかも、あの住職は過去に何度も北朝鮮へ行って政府高官と会ってるということじゃないですか。
こうなると、相場の二倍の金額で落札すれ総連は今までどおりに居座れる、というわけですね。
 さて、おしまいは極めつき!福島の浄顕寺という寺の住職が小言をいった母親を刺殺した事件です。
これはもう言語道断!これがあのありがたい空海さんが拓いた高野山のワースト三冠王です」

「うーむ」

「和尚さん、唸ってばかりいないで何とかいって下さいな」

「イチゴくん。高野山の宗務総長と最福寺の住職は二人とも、大僧正という最高位にいる。
彼らが紫の衣に緋の袈裟をつけていると、誰もが敬意をもって接してくれるから自然に気持ちが思い上がって傲りが出てくるのさ。
昔から〈猫と坊主の高上がり〉といってな、傲った坊主は、だんだん品格が失われてきて、もはや菩薩の資格なしだよ」

「あのー菩薩って何ですか?」

「いつも〈腹立てず、心は丸く、気は長く、己れ小さく、人は大きく〉を心がけて仏に近づこうと修行をしている坊さんのことを菩薩のような人という。
例えていえば、和尚が尊敬するトップは空海で発光菩薩ともいわれる。
ナンバー2は新義真言宗の開祖、覺鑁上人、そしてナンバー3は明恵上人。
みんな菩薩を目指して死ぬまで修行を続けてきた人だよ」

「そしてナンバー4は道榮和尚!っていわれたいんでしょ?」

「〝わしも気をつけよう〞と思っていたんだよ。そんな思い上がった気持ちでは、とても菩薩どころが仏にはほど遠いものな」

「じゃあ、あの浄顕寺の住職は?」

「あんなのはホットケ!」




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