Home » 日常に活かす密教 » もっと知りたい仏の世界 » お墓にお供えはダメなの?
質問
お盆に、おじいちゃんの好物をお墓に供え、線香を供え、『おじいちゃんゆっくり食べてね』と話しかけながら般若心経をみんなで唱えて帰ろうとすると、「お供えものはしないでください」と言われました。
私たちの気持ちがおじいちゃんに伝わらないように思えて悲しくなりました....。
妙喜
なぜ、お墓にお供えものをするのか・・・
それは亡き人たちに食べてもらいたいという気持ちを伝えるためと、その後を鳥や虫などに餓鬼供養するためなのです。
質問
餓鬼供養って何ですか?
妙喜
餓鬼とは生きている間に悪いことをした報いで、亡くなるとあの世で食べ物に手を出すと、火に変わり、いつも飢えてやせ細り、のどは針のように細くなってしまい、食べることが出来ず苦しんでいる人たちのことなの。
そこで、餓鬼さんたちの替わりに鳥や虫などに食べてもらい、供養という施しをするためなのですが・・・
このごろは『衛生上よくない』『他のお参りの方々に迷惑がかかる』と禁止するようになったのです。
そこで“一案”です。
お経を唱え終ったら、『おじいちゃん、お供えものをお仏檀に移すので、お仏檀でゆっくり食べてね』と持ち帰りましょう。
質問
私のところにお仏檀はないんです。
妙喜
それでは、『おじいちゃんの替わりに私たちがいただきます』と持ち帰り、おじいちゃんを偲びながら食べてあげましょう。
決して捨ててはダメですよ。
「おといれだより」令和元年6月号より
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