Home » 日常に活かす密教 » もっと知りたい仏の世界 » 彼岸とお盆の違いは?
彼岸法会を終えたところに、Aさんのご主人から質問がありました。
質問
母が亡くなって、今日はじめて法要に参加したけど、彼岸とお盆の違いがわかりません。
彼岸もお盆も死者を供養することは分かるんですが・・・
となりに座っていたAさんが「この人は納得しないと嫌 なタチなんです」と申し訳なさそうな顔をしています。
妙喜
彼岸は、生きている私たちが亡くなられた方が居る【彼の岸】へ訪ねて行き、
『亡くなられたあなたたちのお蔭で、今の私たちは幸せに暮らしています』と、お供えものを持ち家族で報告にお墓へ行くのです。
そしてお盆は、あの世から亡くなられたご先祖さまたちが、家に様子を見に里帰りするのです。
13日の夕方から16日の朝まで2泊3日の間、作ったごちそうを食べていただき、ゆっくりくつろいでいただくのです。
質問
じゃあ、今ここでワァワァとお経をあげたのは何のためなのですか?
(Aさんは、もう下を向いたままです)
妙喜
あなたにはワァワァとうるさく聞こえたでしょうが、亡くなるとお経の意味がわかるのです。
お坊さんの役目は、亡くなった人があの世で成仏できる方法を、
そして、こうして亡くなられた方々を供養している人たちに供養する徳をお経という形で説くのです。
その中で供養をご依頼された方々と亡き人のお名前を大きな声でお呼びし、
『あぁ供養されているんだ』
『供養しているんだ』
と、お互いに確認するのです。
何か言いたそうなご主人の手を引っ張り「これ以上聞かないで!あなたはしつこいんだから」とAさん。
妙喜
納得することは素晴らしいことです。
お寺の法要のたびにお参りにいらっしゃい。
必ず納得出来る時が来ますよ。
「おといれだより」平成26年9月号より
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