Home » 日常に活かす密教 » もっと知りたい仏の世界 » バラをお供えしてはいけないの?
質問
母の好きだったバラが咲いたので、お供えしようとしたら隣の方に「いけませんよ」と言われました。
トゲのある花や強烈な香りのある花はお仏檀に供えてはいけないのですか?
妙喜
なぜトゲがいけないのか?というお話しをしましょう。
トゲは相手を傷つけます。
ああ!私の大好きなバラの花を供えてくれた....と、お母さんが花のそばに来るとトゲがチクリッ!
そしてまた、強烈な香りは人の心を迷わし、悪い誘いも良い誘いと錯覚させる働きがあるんです。
そう!いま流行っているオレオレ詐欺みたいなものです。
「おばあちゃ~ん、ボクこまってるんだ~」と甘いささやきの言葉にだまさて、ウン百万円というトゲにさされるのです。
ところで、この寺でも毎月21日に護摩を焚いて、皆の災難除けの祈願していますが、同じ護摩でも相手をやっつける祈願をしてほしいというときには、降伏護摩といって強烈な香りとトゲのある木を焚いて祈るのですよ。
質問
ええ!どうしましょう!
もう、お供えしてしまったのに....。
妙喜
慌てないで。
お供えしたバラの花のトゲを切り落としましょう。
そうすれば、お母さまも安心して大好きなバラの香りをかぎにやって来られますよ。
「おといれだより」平成27年8月号より
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